妊娠記録❷【出生前診断①】
Hi‼︎ここぱんだです。
出生前診断を受けました。
あくまでも我が家の場合、ですが、
これから受けようか迷っている方に少しでもお役に立てればと思い、
私の経験をお伝えします。
出生前診断〜 ①基礎知識〜
【出生前診断】
(ウィキペディアより)
狭義には胎児の出生前遺伝子検査のことを指す。
狭義の出生前診断
・下記のような手法を用いて、胎児の遺伝子に異常が認められないか出生前に診断を行う遺伝子学的検査である。
《非確定検査(非侵襲検査)》
・超音波検査
・母体血清マーカー検査(クアトロテスト)
・母体血胎児染色体検査(NIPT)
《確定検査(侵襲検査)》
・羊水染色体検査
・絨毛染色体検査
出生前診断を受けるか受けないか、私は迷いました。
正直、受けたくないという気持ちがありました。
もし、陽性という判定結果が出たら、妊娠を継続するか諦めるか…
私に決めることができるだろうか。
重い疾患や障害を抱えてきた子を生み育てることに対する不安と、
まだ小さいけれど、たしかに私の中で育ち、生きている我が子、私たち夫婦の元へ来てくれた我が子を諦めることに対する罪悪感。
どちらにしても、悩み苦しむことは必至。
その苦悩に耐えられる自信は、今でも持てません。
また、流産のリスクがある羊水検査をすることに対しても抵抗がありました。
それならいっそ、受けなくてもいいんじゃないか。
正直そう思いました。
ブログや検査についてたくさん読んで、夫婦で話し合いました。
Jは、知ることは大事なんじゃないか、と検査を受けることに最初から前向きでした。
私は自分が調べたことをJに伝え、結果を受け止める夫婦の苦悩を伝えました。
ただ、Jもそれは十分分かっていたのだと思います。
陽性という結果が出たからと言って、すぐに諦めるというわけではない、
知ることで、生まれてくる前に調べたり準備することもできる。
産み育てるのは私1人ではないし、不安なのも私だけじゃない。
そう思いました。
私自身も検査を受けることに前向きになり、
Jと一緒に遺伝カウンセリングを受けてきました。
遺伝カウンセリング
令和元年12月19日(木)
日赤医療センターで、出生前診断の遺伝カウンセリングを受けてきました。
(説明抜粋)
【先天性疾患】
・出生児の3〜5%は先天性疾患を持って生まれてくる
・先天性疾患の約25%は染色体疾患によるもの
・その他、単一遺伝子の変異20%、多因子遺伝50%、環境・催奇形因子5%
【染色体疾患】
・すべての細胞の中にはそれぞれ染色体が46本ずつ入っている。常染色体の22種類が各2本(父母から1本ずつ)、性別を決める性染色体が2本。
・染色体の量に過不足が起きた場合、遺伝子の過不足が生じ、赤ちゃんの発生や成長に影響して、先天性の疾患や体質の原因(染色体疾患)になる。
・染色体疾患の中で頻度が高いのが
①ダウン症候群(21トリソミー)53%
②18トリソミー 13%
③13トリソミー 5%
①ダウン症候群(21トリソミー)
・成長障害、筋肉の緊張低下、特徴的顔貌
・心疾患(50%)、消化管奇形(10%)、甲状腺疾患、耳鼻科疾患、眼科的疾患、等
・寿命 50〜60歳
②18トリソミー
・胎児期からの成長障害、呼吸障害、摂食障害
・心疾患(90%)、消化管奇形、口唇口蓋裂、間接拘縮、等
・寿命 胎児死亡も高頻度(50%)50%は1か月、90%は1年
③13トリソミー
・成長障害、呼吸障害、摂食障害
・口唇口蓋裂、多指趾症、眼科的疾患、心疾患(80%)、全前脳胞症、等
・寿命 90%は1年以内
13トリソミー、18トリソミーは、運動面、知的面ともに強い遅れを示す。
言葉の使用は難しいが、サインや表情で応えることが可能なこともある。
気管挿管や呼吸補助が必要である。
【母体年齢との関係】
母体年齢の上昇とともに、出生児の染色体疾患の発生率は上昇する。
母体年齢(出産時)
※25歳:21トリソミー(1/1383)・18トリソミー(1/8300)・13トリソミー(1/12500)
※30歳:21トリソミー(1/959)・18トリソミー(1/7200)・13トリソミー(1/11100)
※35歳:21トリソミー(1/338)・18トリソミー(1/3600)・13トリソミー(1/5300)
※40歳:21トリソミー(1/84)・18トリソミー(1/740)・13トリソミー(1/1400)
卵子形成時の染色体不分離の頻度の上昇などが原因の1つと考えられている。
出産時38歳になる私の場合、
◎21トリソミー(1/162)
◎18トリソミー(1/1500)
◎13トリソミー(1/2400)
という確率になります。
1歳の差がとても大きい!!
卵子は胎児の時にすでに作られ、年齢とともに減少するだけでなく、質も低下していく。
一方、精子は毎日作られる。
ただ、精子も加齢とともに徐々に機能は低下するそうです。
しかし、質の悪い精子(運動率が低い、奇形、等)は、そもそも受精に至りません。
つまり、受精できた精子は選りすぐりの質の良い精子ということになります。
精子は受精の前にスクリーニングされているということですね。
なので、受精卵の質は、卵子によるところが大きい。
だから、染色体疾患の確率は、母体の年齢に大きく関わっている
と私は理解しました。
これだけ聞くと、私たち母親の責任…と思ってしまいがちですが、
(実際私はそう思いました。。)
疾患を抱えながらも、途中で流産するリスクがありながらも、
数か月〜10か月間お腹の中で育ち、誕生する。
本当に奇跡だなと思いました。
母子の繋がり、絆の強さなんじゃないかと。
染色体疾患は、一定の確率がある以上、誰にでも起こりうることです。
不安にはなりますが、決して自分を責める必要はないと思います。
【検査内容】
日赤医療センターでは、非確定検査をして、陽性の場合、確定検査をします。
日赤で行なっている非確定検査は、母体血清マーカー検査(クアトロテスト)と母体血胎児染色体検査(NIPT)の2つです。
○母体血清マーカー検査(クアトロテスト)
・検査方法:血液検査で4つの成分を測定し、その値、年齢、妊娠週数、家族歴、インスリン依存症糖尿病の有無、体重、日本人の基準値等因子を用いて確率を算出する。
・検査結果:1/500などと表示される。高いと思うか低いと思うかはその人次第。
・基準となる確率(カットオフ値)より高い場合はスクリーニング陽性、低い場合はスクリーニング陰性と報告される
・精度:ダウン症検出率87%、18トリソミー77%、開放性神経管奇形83%
・偽陽性率高い
・費用:3万円
○母体血胎児染色体検査(NIPT)
・対象疾患 :13・18・21トリソミー
・検査方法:妊婦から20mlの血液を採取し、血液中を浮遊しているDNA断片を分析する
・検査結果:
陽性(染色体の変化を有する可能性が高い)
陰性(99.9%の確率でダウン症の赤ちゃんを妊娠していない)
判定保留(0.9%程度の頻度で出る)
・わずかに偽陰性がある
・費用:23万円
検査結果が「陽性」の場合、検査を確定するために、羊水検査などの侵襲的な確定検査を受ける必要があります。
堕胎という選択をする場合は、確定検査が必須です。
侵襲的な検査を受けずに妊娠を継続する選択肢もあります。
○羊水検査
(Gene Techコラムより)
お腹に針を刺して羊水を採取。その中の赤ちゃん由来の細胞を培養し、染色体の形と数を確認します。
お腹に針を刺すことから、破水、出血、子宮内感染、早産、羊水塞栓症、母体障害などが生じる可能性がある。
流産・死産は約0.3%の割合で生じる。
費用:16万円
※NIPTで陽性判定になったため羊水検査を受ける場合、費用はNIPTの費用に含まれる。
わずかでもリスクがある羊水検査は、私は受けたくありません。
ただ、どんな結果になろうと受け止めようと決め、出生前診断を受けました。